CJです。
vSphere 6環境において L3経由での vMotionが行えること、知っていますか?
構成によって、L3 vMotionを使用するケースもあると思います。
今回はそういったことが、実際可能かどうか、せっかくなので vSAN環境上で試した結果を共有したいと思います。
まず、想定している検証の構成は以下のとおりです。
今回、表側の分散スイッチ経由で vMotionを行うテスト内容となります。合わせて dvPort は予め作成されていることを前提としています。
環境構成
・vCenter 1つの配下に、CLUSTERが 2つ(AとB)存在し、各クラスタは vSAN構成が有効になっています。
・CLUSTER_A(vSAN)上で動いている仮想マシン(CJ_VM01)が、L3経由で CLUSTER_Bへ vMotionを行います。
・L3は vyOSを利用します。
・Version 情報: vSAN 6.2、CentOS6 (CJ_VM01)、vyOS(1.1.7)
では、早速各パーツごとに設定を見ていきましょう。
仮想マシン (CJ_VM01)
普通にネットワークインターフェースに適切な IPアドレスの設定を行う。
クラスタA側のvyOS (CJ_vyOS1)
各インターフェースの設定を行い、その後スタティックルーティングを行う。
#vyOS設定後、#commit と #save も忘れずに~ (ここでは省略しています。)
クラスタB側のvyOS (CJ_VYOS2)
構成に合わせて各インターフェースの設定を行い、その後スタティックルーティングを行う。
VMkernelの追加 & TCP/IP スタック (vSphere)
vMotion用の VMkernelアダプタを両クラスタの各ESXi に追加する。
TCP/IP スタック設定で、vMotion 用 VMkernel のゲートウェイの設定を行う。
TCP/IP スタック (vMotion) に、IPv4 ゲートウェイが設定されていることがわかります。
これで、設定は完了です。 後は移行(vMotion)を試してみてください。
自分のテスト環境においては、vSANデータストアの移行を含め、仮想マシンが正常に vMotionができることが確認できました。
普段、vSphere 環境で vMotionは L2接続状態の環境で使うことが多いかと思いますが、移行のシナリオなど各自の状況によっては L3を経由するシナリオが出て来るかもしれないです。その際には、本記事が少しでもお役に立てればと思います。
[参考情報]
ESXi ホストの vMotion TCP/IP スタックへの vMotion トラフィックの配置
https://docs.vmware.com/jp/VMware-vSphere/6.0/com.vmware.vsphere.vcenterhost.doc/GUID-5211FD4B-256B-4D9F-B5A2-F697A814BF64.html
Configuring the vMotion TCP/IP Stack for Layer 3 vMotion Across ESXi Hosts
Configuring the vMotion TCP/IP Stack for Layer 3 vMotion Across ESXi Hosts
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